13/14のリーガも折り返し地点を超え、CLもグループステージが終了。
シーズンは後半戦に突入していく。
ここで、個人的な印象に基づくマドリーの選手たちの個人的な前半戦のレビューを行いたい。

評価は10点満点で、平均点は6点。
評価対象としたのはトップチームに籍を置く選手のみで、また出番のなかったヘススは除外した。

また、この評価は各選手の個々の期待値に基づく評価であり、1試合のレビューのような選手間の相対的なものではないことをご理解いただきたい。



GK

1. カシージャス 6.5

CL、コパを担当。序盤の数試合は試合感の問題も少しあったが、コパの開幕より出場試合が増えるとさすがと思わせるパフォーマンス。どう考えてもディエゴ・ロペスよりも現在は上。あとはカルロの「決断」を待つのみ


25. ディエゴ・ロペス 6.0

カシージャスを押しのけ、引き続きリーガの試合全試合に出場。序盤戦はプレシーズンからの好調さがそのままだったが、前半戦の中頃では横からのハイボールや飛び出しで危ない場面も散見。年が明けてからは再び安定。及第点のパフォーマンス。


DF

3. ぺぺ 8.5 (MVP)

シーズン最初期はコンディションが8割程度だったが、すぐに100%となるとそこからは敵なし状態。相変わらずの対人の無敵の強さに、ボランチのゾーンまでカバーできる守備範囲は、絶対に抜かれないという自信があってこそか。ラモスの負傷、ヴァランの怪我の中、一人気を吐いた。少なくとも世界トップ3、今の状態であれば世界ナンバーワンのセンターバックといえるかもしれない。

17 アルバロ・アルベロア 7.0

「常に平均点以上」というのが本来の売りだが、今季はそれ以上。モウ時代にはなかったオーバーラップ時の仕掛けの意識が増えたことが、攻撃面でも大いなるプラスをもたらしている。カルバハルの調子が上がらなかった序盤戦を引っ張ったのは彼。守備も相変わらずのねちっこさ、ファウルのもらい方の旨さは玄人向けの楽しみ。


15 ダニエル・カルバハル 6.0

マドリーのトップチーム初挑戦とあってプレシーズンの好調さを出せずにいたが、徐々に環境に慣れ実力を発揮してきた。中盤戦以降からは課題の守備力も大幅に改善しつつある。これからに機体の持てるパフォーマンス。


18 ナチョ 5.5

出場機会は少なかったが、無難にこなす。
リーガレベルならばそこそこ大丈夫そう。ちなみにサイドバックでは…。

12 マルセロ 5.0

モウリーニョ政権1年目に発揮した最高の状態をここ3年間見せることが出来ず、出来は低調。自ら仕掛けることができるコンディションにしばらくなかったのか、彼らしくない安易なアーリークロスが目立った。


4. セルヒオ・ラモス 5.0

開幕から年末まではまさに目を覆いたくなるようなパフォーマンスで、4点台をつけるつもりだった…のだが、年明け以降カルロも認めるほどのコンディションの良さと集中力を取り戻し、超一流レベルのセンターバックへと返り咲いた印象。この調子を維持すれば心強い。


2. ラファエル・ヴァラン5.0

昨シーズン痛めた膝の術後の状態が芳しくなく、再手術をするかしないかのすったもんだの末、手術をしないことを選択。もうすぐ復帰予定だが、結局再手術…ということになるのならば、もっと決断を早めたほうが良かった気もする。


5. ファビオ・コエントラン 4.5

マルセロの状態が一向に上向かなかったこの時期こそ彼にとっては絶好のチャンスであったはずなのだが、それでもレギュラーを取れなかったところに、彼の限界が。環境を変えるべき時期に来ているのか。


MF

19. ルカ・モドリッチ 7.5

中盤で獅子奮迅の活躍。
チームがポゼッションからやや縦よりにシフト、あるいはアロンソ復帰後は一時期やりにくそうな時期もあったが、マドリーの中盤の大黒柱はもはやアロンソではなく彼。今季はハードワークも目立つ。


24. アシエル・イジャラメンディ 7.0

序盤戦は守備でのファーストアタックをしないことが問題であったが、すぐにそれを修正すると想像以上にフィット。アロンソの不在感をさほど感じさせなかった。ショートパスでの組み立ては、蹴るフォームに癖がなくボールが離れるまでが早いのでアロンソ以上。守備力をさらに高めたい。


22. アンヘル・ディ・マリア 6.5

ベイルのコンディションが整わなかった前半戦は、意外な戦術理解度の高さを見せカルロのポゼッション・スタイルに完全に適応。無駄なプレーが減り一皮むけた感があったが、ベイル復帰後はややネガティブな側面も目立った。現在センターハーフに挑戦中であるが、向上の兆しはあるも適正があるとは言いがたく動きは非常に悪い。


14. シャビ・アロンソ 6.0

彼自身が悪いわけではないのだが、カルロのショートパスでつなぐ戦術とは対極のプレースタイルを持ち、現在のマドリーのフットボールとの相性の悪さが隠し切れない。独特のキックにまでの時間のかかるフォームはショートパスでは蹴るまでにコースを読まれてしまうことも多い。とはいっても守備力は現在起用可能なセンターハーフで一番の守備力があり、カルロもこの点は非常に買っているように思う。


23. イスコ 5.5

序盤戦は貴重なゴールでチームを引っ張るも、チームがやや縦の速さ寄りにシフトしてからはボールにうまく絡むことができなくなり、しばらく低調なパフォーマンスに終始してしまった。が、彼を最前線におく0トップをコパでテストすると、その適正を見せ、今後に期待が持てる。


16. カゼミロ 5.5

出場機会は非常に少なかったが、出れば存在感は見せた。
自慢のパスに至る判断の速さの優秀さをよりアピールしたい。


11. ギャレス・ベイル 5.0

序盤はコンディションが整わず、10月の代表期間を活かした約3週間の「ひとりプレシーズン」から本格的に戦力に。ゴール、アシスト共に多く、流れが止まった際の単独突破はさすが。しかしながら、流れの中でチームのパス回しに絶望的に絡まずひたすらサイドライン際でボールを要求するスタイルは早急に改善が必要で、パフォーマンスは明らかに物足りない。


6. サミ・ケディラ 4.0

代表戦で前十字靭帯、および側副靭帯を断裂してしまい、ワールドカップはおろか来季の開幕にも間に合うかもかなり微妙なところ。怪我以前のパフォーマンスは、他のマドリーの中盤にない中盤で守備に動き回るタイプであるのだが、彼の望む動きと周囲が彼に求める動きが大きく食い違っており、また彼の望む動きをしてもその質は非常に低い。



FW

7 クリスティアーノ・ロナウド 8.0

序盤のカルロのポゼッションスタイルには一向に馴染めないままだったが、それでも得点を重ねるあたりは流石の一言であった。チームがベイルのフィットとともに縦の速さよりにシフトしてからは「フェラーリ」のギアが2段ほど上がった感が。バロンドールに驚きはなく、モンスターは超人的なパフォーマンスをさぞ普通のように維持し続けている。


22 ヘセ 7.5

序盤戦の最大の驚き。
カンプ・ノウでのクラシコでのゴールがベルナベウでのゴールよりも先というなかなかないスタートをきると、スーパーサブの立場を得、それすらも今飛び越えようとしている。


9. カリム・ベンゼマ 6.5

イグアインとの併用が終了したことで固定され、またカルロにエゴが強くないという特徴を理解されたからか、パフォーマンスが向上。決定機を仕留め切れないのは相変わらずだが、ポストプレーの質は前半戦通じて非常に高く、またゴールも中盤戦以降増えてきた。


21. アルバロ・モラタ 4.5

昨シーズンは途中出場で存在感を放ったが、トップチームのプレッシャーに呑まれているのかプレシーズンからプレーが萎縮しており、その能力を発揮できていない。武者修行が必要かも。




監督
カルロ・アンチェロッティ 6.5

想像以上に「モウ・スタイル」の縦に早いスタイルからの根の深さに戸惑っただろうが、辛抱強く、また特定に布陣にこだわらず微調整を続けながら自らのスタイルを植えつけつつ結果を残したのは立派で、さすがの一言。しかしながらまだ変化の途上で、「アンチェロッティのサッカー」にはまだほど遠い状態。ベイルの復帰後はややその植えつけつつあったスタイルから遠退き、速効型に戻ったのはやや残念。バルセロナ、アトレティコと差がこれ以上離されるわけにはいかないという事情も省みてのことであろうが、勝ち点差が年明けで縮まった中、今後どう出るか楽しみ。