roka

AC Milan [1 - 0] Inter Milan

36' [1 - 0] Ronaldinho


ミラノデルビーは、まぁ予想通りというか決定機の少ないいかにも強豪同士という試合になりました。
ホーム扱いのミランは好調だったボッリエッロが負傷で使えず、ロナウジーニョを起用し、クリスマスツリーを復活。
さらに、セードルフを中盤の底でプレーメーカーとして起用しました。

インテルはほぼ予想通りのメンバー。状態が明らかにあがってきていましたが、アドリアーノはベンチから。

試合はミランの支配する展開からスタート。
セードルフが入った中盤の底は、3センターのインテルがケアしにくい位置で、彼が割と自由に持てたおかげで、不慣れさからミスも散見されたもののリズムは生まれました。
このオプションは今後も有効だと思いますが、個人的にはセードルフのダイナミズムとか気の利いた動きを考えればちょっともったいないように感じました。

インテルは、そもそもウィング2枚になかなかボールが入らず、入ってもサイドバックのサポートが不十分でチャンスまで持っていくことができず、必然的にイブラヒモビッチにロングボールをぶつける確率の低い勝負を選ばざるを得ませんでした。
今日の動きを見る限り、モウリーニョのフットボールのメカニズムはまだ発展途上という感じでした。特に攻撃面にまだ連動性がさして見られず、チェルシー時代初期の1−0ばっかだった時と同様にまずは守備面の構築から入っていて、まだ攻撃までは手が回らないのかなぁと思いました。

で、ミランは36分にロナウジーニョがカカからのリターンをもらってヘディングでゴール。
ロナウジーニョはまだ全盛期から比べればまだ40%あるかないかってところですが、これでも開幕時よりはだいぶよくなったし、こういう試合で決めれるって言うのは何かに選ばれた選手なんだというのをちょっと感じました。


後半、メンバー交代はなし。
しかし、流れはさして変わらないため、モウリーニョはマテラッツィ大先生と精彩を欠いていたマンシーニを代えてアドリアーノとクルス。
こういうスッパリした交代はモウリーニョらしいなぁと思いました。

前がかりになって人数をかけた分、イブラヒモビッチに放り込むことが中心という攻撃の質は変わらないもののゴールの可能性は高まりましたが、ブルティッソ、そしてベンチにいる先生が先生たる所以の退場で数的不利になってしまいます。
ここからはミランが中盤以降にボールを運ぶだけでなかなか取れなくなってしまい、ミランの老獪な時間稼ぎにお付き合いしなければなりませんでした。こういうとこはさすがにうまいです。特にセードルフなんかは絶対取られないですよね。

終盤アドリアーノに2度ほどチャンスがありましたがゴールは割れず、ミランの勝利に終わりました。


全体的に言うと、どちらもまだまだ発展途上だなぁという感じでしたが、そうなると熟成度の面でミランの有利が出たかな、という感じ。
特に中盤より後ろはね。リーグ戦でだめでもCLでは強かった昨季までのミランと基本的に理屈は一緒です。
インテルはなんというか、デルビーだろうがなんだろうが数多い試合の1つ、というドライさがちょっとあったような気がしました。21日で7試合をこなすスケジュールの5試合目で、疲労もかなりあったのでしょう。

ホントの意味のミラノダービーは、次回の対戦までお預けということになりそうですが、「前哨戦」はミランの勝利、といったところでしょうか。